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JICA-高専オープンイノベーションチャレンジ」の取り組みが「第5回日本オープンイノベーション大賞」内閣総理大臣賞を受賞

国際協力機構(JICA)と長岡工業高等専門学校(長岡高専)が実施する「JICA-高専オープンイノベーションチャレンジ」(以下、高専 OI)が、内閣府等が主催する「第5回日本オープンイノベーション大賞」において、最優秀賞にあたる「内閣総理大臣賞」を受賞しました。2月15日、内閣府で開催された表彰式には、JICA、長岡高専、長岡技術科学大学、NPO法人長岡産業活性化協会NAZE、有限責任監査法人トーマツの代表者が出席し、高市内閣府特命担当大臣(科学技術政策)から表彰を受けました。




この高専OIは、高専生にアフリカの社会課題に取り組む機会を提供し、世界の課題に対する高専生の理解と関心を深めるとともに、高専生の持つ柔軟な発想と高い技術力で革新的な解決策を模索することを目的としています。2019年度に高専OIを開始し、毎年度、アフリカの社会課題をテーマに高専生からの提案を募集しました。JICAとアフリカの現地連携先(現地企業、行政団体、教育機関)が設定したチャレンジ(課題)に対して、長岡高専が中心となって全国の高専生チームから課題解決案を募り、ピッチコンテストで選抜されたチームが試作品製作と現地実証実験を行うものです。これまで全国 13 の高専(注1)から延べ203 名の高専生が参加し、アフリカ 7 カ国(注2)の現地連携先と協働しました。例えば、アフリカの子どもの栄養・健康改善と洪水対策の2つのテーマを掲げた2022年度の高専OIでは、宇部高専チームがルワンダの現地企業と連携し、栄養改善アプリの追加機能開発を行ったほか、長岡高専チームがマダガスカルの洪水対策機構と連携し、湖や排水路に散乱するゴミ・水草を処理する地引網式ネットを開発しました。両チームは2023年1月に現地を訪問し、開発試作品の実証実験を行いました。


第5回日本オープンイノベーション大賞では、本高専OIが日本のイノベーションの創出を加速させる上でロールモデルとなる先導的・独創的な取り組みであり、グローバルに活躍できるエンジニアの育成効果に加え、日本国内の地元企業・大学との連携を通じた地方創生への貢献も期待されることが高く評価されました。受賞団体を代表して表彰式でスピーチを行った長岡高専の村上祐貴教授は、「高専生がグローバルな社会課題解決にチャレンジし、そこで得られた知見や経験を地元の企業や自治体と連携して応用し、地域を創生していく取り組みを全国の地域で続けていくとともに、高専の使命の一つだと思っている」と語るとともに、関係者への謝辞を述べました。審査講評をされた東京大学の各務教授は、高専OIについて「社会課題の解決、とりわけアフリカの具体的な課題に対し、日本の高専生がグローバルな視点で実際の問題解決に貢献している」「さらに、活動を通して培ったものが地方創生にフィードバックされた大変素晴らしいプロジェクト」「長岡高専に限らず、日本全国の高専を巻き込む形で進行している点がまさに最前線を行くオープンイノベーションであり、これまでのオープンイノベーション大賞には無かったような新しい切り口として極めて成果を上げている取り組みである」とのコメントを頂きました。また、閉会挨拶では高市内閣府特命担当大臣より「国際的なオープンイノベーションの取り組みは、世界で活躍する人材育成の観点からも新しいロールモデルになると大変期待している」「このようなオープンイノベーションの進展によって日本が世界に先駆けて社会課題解決の道を築き、日本そして世界に展開することによって、持続的な経済成長の道も開けていくと確信している」との激励を頂きました。

(注1)有明高専、宇部高専、沖縄高専、香川高専、鹿児島高専、木更津高専、呉高専、北九州高専、佐世保高専、徳山高専、長岡高専、八戸高専、都城高専

(注2)ガーナ、ケニア、ナイジェリア、タンザニア、マダガスカル、モザンビーク、ルワンダ




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