JICA高専オープンイノベーションチャレンジについて
高専OIは、高専生にアフリカの社会課題に取り組む機会を提供し、世界の課題に対する高専生の理解と関心を深めるとともに、高専生の持つ柔軟な発想と高い技術力で革新的な解決策を模索することを目的としています。2019年度に高専OIを開始し、毎年度、アフリカの社会課題をテーマに高専生からの提案を募集しました。JICAとアフリカの現地連携先(現地企業、行政団体、教育機関)が設定したチャレンジ(課題)に対して、長岡高専が中心となって全国の高専生チームから課題解決案を募り、ピッチコンテストで選抜されたチームが試作品製作と現地実証実験を行うものです。これまで全国 13 の高専(注1)から延べ203 名の高専生が参加し、アフリカ 7 カ国(注2)の現地連携先と協働しました。
2019年度プログラム
2019年5月25-26日 Challenge Day(合同提案作成会)
合計で43名の学生が参加しました(うち、長岡高専はウェブ会議システムで参加)。また、各高専より1名ずつ教員の方々にもご参加いただきました。 チャレンジごとに参加学生で当日10チームをつくり、グループワークを通してプレゼンの作成を行いました。5月26日午後にプレゼン審査会を開催し、その結果、チャレンジ1(ケニア)に取り組む長岡高専チーム、チャレンジ3(ナイジェリア)に取り組む佐世保高専・北九州高専チーム、チャレンジ4(ルワンダ)に取り組む都城高専・北九州高専チームの計3チームが選定され、プロトタイプ製作に取り組みました。
01 ケニア課題 (採択校:長岡高専)
アメリカミズアブの肥料・飼料化を通じて、農業生産向上・循環型社会を目指すケニアスタートアップと連携!生産工程の自動化アイデア求む!
•長岡高専でプロトタイプした装置をNPO法人長岡産業活性化協会NAZE協力のもと改良し、現地に輸送し実証実施。(2020年3月に再度現地実証予定だったが新型コロナの影響で中止。)
•長岡高専による自動化装置も好感を受け、現地連携先スタートアップのEcodudu社がドイツ系ファンドより資金調達。
02 ナイジェリア課題 (採択校:佐世保高専)
人手による検針をせずに使用量が把握できる水道メーターを安価に設置し、かつメンテナンスフリーで運用できるアイデアを求む!
· 自己発電型水道メーター(水力発電による独立電源、計測データ自動送信)
· 現地渡航した学生の卒業研究テーマとして引き続きプロトタイプの改良を実施。
03 ルワンダ課題 (採択校:北九州高専)
コーヒーの実の糖度を安価に測ることのできるソリューションを求む!
· スマホのカメラ機能を使って、コーヒーの実の色で糖度を測るアプリと装置(事前に収穫時のコーヒーの実の画像データと糖度データを用いて機械学習)
· 現地渡航した学生の卒業研究テーマとして引き続きプロトタイプの改良を実施。
2020年度プログラム
チャレンジ0 :循環型社会実現に向けた持続可能な食糧生産・供給システムのアイデア求む!
(BSFを活用したリサイクルシステムの生産性向上) ※長岡リバースイノベーションテーマ
チャレンジ1 :モノづくりの力でCOVID-19感染拡大を防止するアイデア求む!
チャレンジ2 :廃プラスチックを活用した舗装用ブロックの生産性・品質向上に繋がるアイデア求む!
チャレンジ3 :農村のデジタル化を促進!みんなで作って共有する電波マップのアイデア求む!
チャレンジ4 :コメの取引価格を改善!簡易な機構の石抜き機のアイデアを求む!